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ご挨拶


創立70周年とこれからの展望

教育学研究科長・学部長 稲垣恭子

 教育学研究科・教育学部は今年、創立70周年を迎えました。
 これを記念して、2019年6月30日に記念行事(記念式典、講演会、祝賀会)を中心として、70周年記念誌の刊行、時計台記念館歴史展示室における記念展示など、研究科・学部の節目となる一連の行事を行いました。当日は、総長、元総長、名誉教授をはじめとして多くのご参加を得て、賑わいのある楽しい一日となりました。竹内洋名誉教授による記念講演では、京都大学の内側と外側の両方の視点を織り込んだスリリングな京都大学論を聴くことができました。大学改革の波によって高等教育全体が揺れ動く中で、研究科・学部の蓄積を改めて見直すと同時に、新たな方向を展望する良い機会となりました。
 記念行事と合わせて、70年のあゆみを記した記念誌『資料に見る京都大学教育学部の70年』を刊行いたしました。文書や写真、手書きの資料やチラシ類などの豊富な資料によってこれまでの歩みを振り返ると同時に、研究科・学部の近年の動向とこれからの展望した読み応えのあるものになっています。ぜひご一読ください。
 また、「京都大学教育学部の70年とこれからの挑戦―受験文化・学生文化・学問文化の70年―」と題した記念展示(時計台記念館歴史展示室)には、延べ6000人という多くの来訪者を得て盛況のうちに終了しました。
 一連の行事に際しましては、記念事業委員会の先生方をはじめ、事務職員、同窓会役員の方々に、時間を惜しまず細かいところまで配慮の行き届いた準備をしていただきました。心からお礼申し上げます。
 近年、人工知能等を含む技術革新の中で、人間とは何か、文化とは何かという人間と教育についての根本的な問い直しが求められると同時に、それに基づく制度設計や新しい教育方法の開発などの具体策が喫緊の課題になっています。現在、総合大学における教育学部は難しい状況にありますが、このような大きな変化に対応していく上で、柔軟な思考と幅広い知的好奇心を育ててきた京都大学の「自由の学風」は大きな力になります。創立70周年を機に、こうした伝統の創造力を生かしつつ、次世代の教育と知の継承に寄与しうる革新的な研究・教育拠点を目指していきたいと思っております。
 最後に、この70周年の記念事業に際して、多くの方々から多額のご寄付をいただきました。皆さまのご厚意に応えられるよう、本研究科・学部の院生・学生、留学生への支援など、次世代の教育を担う教育専門家の養成に役立てていきたいと思います。この場を借りまして厚くお礼申し上げますと同時に、引き続きご支援を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。


 


「持続可能な社会」 と教育

教育学部同窓会(京友会)会長 藤田 裕之

 教育学部同窓会(京友会)の皆様には、6月30日の学部創立70周年にあたり、多大なご支援ご協力を賜り、ありがとうございました。お陰様で盛大かつ和やかな行事を開催することができました。
 当日、残念ながらご参加いただけなかった会員の皆様も、是非、今後の活動にご参画をお願いしたいと念願しております。
 70年という学部の伝統を振り返るとき、様々な困難や課題の中で、先人の様々なご苦労やご尽力によって学部が発展できてきた歴史が浮かびあがります。そのこと自体、持続可能な存在であったと評価できると思います。
 もとより持続可能性は、現状維持とは異なります。長期的に俯瞰した際に、持続可能であるためには、一旦落ち込むことがあっても、何らかの形で復元する作用が求められます。まさに「雨降って、地固まる」、「災い転じて、福となす」といったレジリエンスと呼ばれるプラス思考が必要になります。
 では困難に直面した際、ポキッと折れてしまうことなく、粘り強く復活を遂げることができるためには、何が必要なのでしょうか?与えられた豊かさや便利さだけでは決して得ることのできない内なるエ ネルギーであるように感じています。
 さて、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)が昨今、話題となっています。人類を含めたあらゆる生命を育む地球環境そのものの存在が危惧されるもと、2015年の国連サミットにおいて、全加盟国の賛同によって採択された17の目標と169の達成基準からなる、2030年までのアジェンダである訳ですが、教育がそこにどのような役割を果たしうるのでしょうか?
 念のために申し添えると、SDGsの17の目標の中には、例えば「4.質の高い教育を、みんなに」と言う目標が掲げられていますが、この項目に取り組んでいることだけで、教育の使命が果たせたことにはならないことは言うまでもありません。
 SDGsでは、その他に「貧困をなくす」、「飢餓をなくす」、「健康と福祉」、「ジェンダー平等」、と言った目標とともに、「再生エネルギー」、「経済成長」、「技術革新」、さらに、「気候変動への対策」、「海の豊かさを守る」、「陸の豊かさを守る」、などの目標も提示され、さらに「平和と公正」、「パートナーシップ」にまで言及されています。
 重要なことは、これらの目標を、いかに均衡を保ちながら実現していくのか、つまり、相互に矛盾を来したり、否定的な影響を及ぼさないことであり、そして何よりも新たな縦割りを生み出さないことなのです。
 私は、これらの課題を融合しつつ、新たな対応策を打ち出すことが、これからの教育に課せられた使命であり、そうした取組の担い手を育むことこそが教育の目標であると言えるのではないかと考えています。
 ここで提起されている問題は、おそらくは私たちがかつて経験したことのない地球規模のテーマであり、極めて創造的な教育的・発達的視点が不可欠な課題でもあります。
 言うまでもなく、教育に関わる研究分野は多岐にわたりますが、こうした今後の地球規模での課題において、教育が欠かせない位置にあることは、今後の教育学部の持続可能性を考える上で、追い風となると考えます。
 SDGsは先に触れたように2030年までのアジェンダですが、そのことは教育学部の次なる10年、そして学部創立80周年に向けた一つの目標にも重なってきます。
 その意味で、同窓会の活動も、少なくとも今後10 年間程度のスパンを視野に入れて、取組や組織の在り方について、創造的かつ持続可能な議論を始めていくことが求められているように受け止めています。
 そのためには、これまで以上に会員の皆さん、また在学生・在学院生、そして教職員の皆様の積極的なご参画が不可欠です。
 70周年を飛躍台に、次なる10年に向けても、どうぞ宜しくお願いいたします。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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